2023-01-01から1年間の記事一覧
また全部ぶちまけてしまった。机ごとひっくり返してしまった。少しでもうまくいったと思えばこれだ。あたしは普通に暮らしていきたいだけなのに。 前に連れてきた男が「うげっ」と言った時に自分がひどい場所に住んでいるんだと気づいた。ひどい場所に住んで…
君の笑顔はガンに効く! 腰痛にも効く! 肩凝りにも効く! 不眠もよくなり便秘も治る! 大谷翔平の肘も治って 羽生結弦も5回転を決める! ジョージ・ルーカスもやる気を出して スター・ウォーズの新作を撮る! 神様だって心を改め 人々にもっと優しくなれる…
なんだって、君? 死にそうなのかい? それならこの手につかまって この手を絶対はなさないで もし落ちるときはいっしょに 落ちてやるからさ
それは死ではない。 死なずにいる方法があるに違いない。
何も要らない 何も言わない 日差しだけがやさしい
何かが起きていると……信じかけているようだ。
このような心のもとに……とどく手紙はあるだろうか。わたしだけが、便箋にかりかりと文をしたため、封筒にしまって切手を貼って、夜中のポストに投函する。カタン。
日が差している。 鳥が鳴いている。 本棚の置き場所を考えている。
ここは狭い。狭いし暗い。風通しの悪い場所だ。ここにいなければならないのだろうか。
死んだ祖母が台所に立って食事を作っていた。家族だというのにやけに遠慮しながら冷蔵庫を開けていた。なんだか顔がゆがんでいるように見えて気持ち悪いと思った。 そういえばこんな顔ではなかったと思った。彼女はきれいで端正な顔をしていた。きれいで端正…
私はあなたを責めません……ただ、許すわけでもありません。できるだけ早く忘れるつもりです。
本当にいいのだろうか……私は遂に私でない。元の人間には戻れない。それなのになぜか……昔と同じことをしようとしている。 外は未だ雨。
「過去をわすれてしまう……それだけならまだマシだ。 いちばんこわいのは、過去のほうがおれをわすれてしまうことさ。」
口を開けば 死にたい、死にたい 忘れたいのまちがいだろうに
レター 手がみ たより いのり どこかでだれかが あなたのためにかいている
私がこんな人間でなければ 皆はもっと幸せになれた筈だ
またあの頃に戻りたいか? それはわからない あの時もつらく苦しかった 今よりも幸せだっただけで
「そうはならなかった」というモチーフが、私の中にあるらしいのである。 例えばラブストーリーで……主人公たちが結ばれる。すばらしいことである。これは「そうなった」である。 「そうはならなかった」はこの反対である。すなわち、結ばれなかった。或いは…
人に向かって生きよう、生きようと言っているうちに、自分に向かってまで生きよう、生きようと言い始めた。
故郷と聞くとソラリスをイメージする。その土地からニュルリと生まれたのである。その土地が人の形になったのである。
突然の引っ越しが決まり……急いで部屋を片付けた。平日の夜に荷造り……休日に不動産屋で手続き……引っ越し業者が家具を運び出し…… 最後に鍵を返すまでの時間、一人部屋で待つ。寝転ぶと床に傷を見つける。わたしの身体が確かにここにあった……その証拠のようだ。…
本当に申し訳ないが何か書くべきなのである。健康のために書くのである。以前は書くことが健康に悪いと思っていた。実際にその時はそうだったのだ。書けば書くほど自分は健康でなくなった。何も書く必要がなくなった時の解放感、これで自分は健やかに生きら…